自動車の塗装を保護しいつまでも美しく保つためのコーティング剤と言えば、一般的にWAX(ワックス)等を言いますが、ディテーリングショップではそれ以外に下記のものが使われています。
油脂、樹脂、石油等に珪素を混ぜ、エマルジョン化した商品です。
ポリマーと呼ばれている商品の、油脂・樹脂・石油を原料としているものは、現在の環境に適さなく、耐久性に欠けます。それは、排気ガスに含まれるミクロの浮遊粒子状物質DPM・SPMと言ったものが空気中にあり、塗装面に乗ると石油系材料と結びつきやすい性質をもっており、酸化を促進し塗装を犯します。
また、硬化樹脂にオルガノシラン(フッ素)を混ぜ、塗装表面に塗り硬化させるタイプは、人の手作業で均一に施工する技術が必要であり、経験を積んだプロだけが使用できる材料です。しかも、アルカリに弱いため、年数が経過すると徐々に樹脂が劣化して、部分に酸化が起こるので樹脂をきれいに取り除き再施工が必要になります。
オルガノシラン(Si)、ホウ酸シリカ(Si)、ポリシラザン(Si)、ガラス(Si)等、Si=ケイ素=ガラスと分類されるので、Siが入った物は、ガラスコーティングまたはグラスコーティングと呼ばれています。
塗装面を保護する材料を接着させる樹脂・油脂・石油を使用する方法と、材料が化学反応で塗装に結合する方法(架橋結合:イオン結合)があります。現在は、架橋結合する材料としてウォーターコート(ホウ酸シリカガラス)、クオーツガラス(ポリシラザン)、ARCグラスコーティングシリーズ(ガラス)の3社です。
樹脂にオルガノシラン(Si)等の材料を入れてガラスコーティングと称しているものありますが、ガラス原子が含まれていることです。ポリシラザン(Si)をガン吹きスプレーしてガラスになると言われているが、これも同様でガラス成分が含まれているだけでエチルキが多いためシリコン塗装に分類されます。
A・B液にオルガノシランを入れ酸化しにくくなっていますが、塗装表面に一定の厚さに塗る作業は高度な技術が必要です。また、再施工する際は硬化した膜を塗装を痛めずに外すことが難しく、何度も施工ができない商品です。
架橋結合タイプでも、ポリシリキサン(Si)、ホウ酸シリカ(Si)を含んでいる場合は、原材料が白色を呈しているので、厚みを一定に保たないとムラが生じたり、塗装の色が白っぽい仕上がりになります。
塗装と同系の材料で、原子同士が磁石のように引き合う性質(共鳴)フッ素・シリコンを使用したコーティングで、CPCペイントシーラントが主なものとしてあります。
アース化研のARCシリーズは、透明なガラス(Si)とフッ素(F)とケイ素(Si)を原材料に使用しているため、塗装本来の色を損なうことなく、深みのある光沢に仕上がります。
その上に網状のセルロースでSIを保護させているのでさらに塗装面の保護と合わせて輝きを与えています。
酸化劣化の原因となるワックス原料及び石油系溶剤を含まず、水洗いでの重ね塗りが可能なため、非常に取り扱いが簡単で美しく仕上がる特徴があります。
2011年9月
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